総量規制の概要と内容の詳細についての解説

消費者金融で借り入れをする時に言われる総量規制って何?

かつて消費者金融での借り過ぎによる多重債務が問題になった背景をきっかけとして、法律として、借り過ぎや貸しすぎを防ぐために総量規制という制度が作られました、今回は、その総量規制の概要についてわかりやすく解説していきます。

総量規制とは、概要を噛み砕いて言えば、個人でお金を借りようとした時に、ある一定の限界以上は借り入れが出来なくなるような仕組みのことを指します。詳しいことは後述しますが、一般的に覚えておくことといえば、一年間に借りられることができるお金の限界は、その人の年収の3分の1までであるということです。

少し詳しい話にしていきます。通常、私たちが金融業者からお金を借りる方法は、4種類あります。一番手軽に利用でき、借りる際に特に制限がないのが個人向け貸付です。そして、個人向けですが、保証が必要になる個人向け保証貸付、これら二つの法人版である法人向け貸付と法人向け保証の4種類です。法人とは、会社などの人でない企業そのものを対象とした貸付のことです。バンクイックのプロキタ!

さて、では、総量規制のことを考えるのに、この4つのどれを指しているのかということですが、個人向け貸付だけが総量規制の対象となります。つまり、その他の3つは基本的にいくら借りても制限はないということです(ただし、あまりに高額な資金調達は金融機関の審査の段階で落とされることが多いですが)。

私たちが金融業者からお金を借りたという情報は、信用情報機関という場所に登録されます。ここには、誰がいつ、いくらのお金を借りたかといった情報や、返済を期日までに行ったか、今まで何回お金を借りたことがあるかといった、お金のやりとりに関する情報が事細かに登録されていきます。金融機関は、ローンの審査のときやお金を貸すときに、この信用情報機関に記載されている利用者の情報を参考にして、判断を下します。総量規制を判断するのは、この情報から、貸す金額が、年収の3分の1を超えないかをチェックする役目があるのです。

この総量規制には例外も存在します。個人向け貸付であっても、個人が新規事業を立ち上げる際に資金調達として利用する、いわゆる事業用資金の場合は、総量規制の対象にはなりません。あくまで、単純にお金を個人で借りる場合のみ対象になるというわけです。

最後に、この総量規制の適応範囲についてです。総量規制は正確には貸金業法に一部として施行されています。これは、民間の金融業者を対象としている法律でもあり、総量規制もその例に漏れません。つまりどういうことかというと、銀行での借り入れは、そもそも総量規制とは全く関係なく利用できるということです。もし総量規制に関係なく貸付を利用したいのであれば、銀行を利用することをおすすめします。